食卓に登場する度考える~スプレッドって何?

スプレッドって何?ジャムとの違いは?
朝食を食べるとき、ジャムをトーストにのせて食べると美味しいものです。しかし、時々ジャムだと思って購入した商品に「スプレッド」と表記されていると、「あれ?スプレッドって何?」と思いませんか。

パン食が本場のアメリカ食品医薬品局では、糖度が65%以上で果物が45%以上含まれていればジャム、そうでない場合をスプレッドとしています。つまり、糖度がジャムよりも少ないとか、含まれている果物が少ない、あるいはそもそも果物を使っていなければ、スプレッドとなるのです。

日本ではスプレッドに対する明確な定義はありませんが、JAS法では糖度が40%以上のものをジャム、40%に満たないものをスプレッドとしているようです。この点から見ても、スプレッドの方がジャムよりも甘さが控え目であるというのがお分かりになるでしょう。

原材料の点から見ても、ジャムとスプレッドには決定的な違いがあります。平成23年の消費者庁による告示によると、ジャムとは果物や野菜、花弁を原材料として、砂糖や糖アルコール、はちみつなどを使って加熱し、ゼリー状にしたもの、さらにこのゼリー状のものにゲル化剤や香料、酸味料、柑橘類の果汁を加えたものであるとしています。

つまり、原材料に果物や野菜、花弁、ゲル化剤などを使っていなければ、ジャムとは呼ばないとしているわけです。よく売られているミルクジャムは、この定義から考えると、ジャムではないと言えます。また、もし糖度が40%に満たなければ、JAS法の観点からいうとジャムではなく、スプレッドということになります。

日本人がジャムとスプレッドをしっかり使い分けていることは少ないですし、そもそも両者の違いをはっきり理解している人もあまりいませんから、定義上ではスプレッドであっても、日本人に馴染み深い「ジャム」と表記して販売していることがよくあるのです。

「スプレッドって何?」と思ったらまず食べてみよう!
甘さ控え目な方が好きという方の場合、甘さの他に酸味を感じることができる、ベリー系や柑橘類系のスプレッドがおすすめです。砂糖の甘さでごまかされるのではなく、素材そのものの味をよく味わえます。

メイン料理のソースなどにフルーツを賢く使いたい場合は、イチジクやザクロのスプレッドがおすすめです。ジャムよりもスプレッドの方が果肉を味わいやすく、フルーティーなソースを作ることができます。しかもイチジクやザクロは女性の体にとても良い影響を与えますから、最近調子が悪いなと思ったら、イチジクやザクロのスプレッドを食べるなり、料理に使ってみるなりすると良いでしょう。

朝からガツンとインパクトのあるトーストが食べたいと思ったら、濃厚なバター入りのスプレッドや小倉あんが入ったスプレッドも良いでしょう。いつものトーストがワンランク上のゴージャスな朝食に早変わりします。スプレッド選びを楽しんでみてください。