スプレットって何?スプレッドの定義を説明しましょう
そもそもスプレッドって何?と思う人は多いと思います。スプレッドとは英語でSpreadであり、意味は「広げる、薄く伸ばす」というところから食べ物(主にクラッカーやトースト)の上に薄く塗るものの総称のことになります。そういった意味ではジャムもマヨネーズもバターや豆をすりつぶして作るフムスなどもすべてスプレッドということになります。
とはいっても日本においてジャムと称していいのは、砂糖を使用して煮詰められた状態のものなので、果実を使ったもので一見ジャムに見えるものでも「フルーツスプレッド」という表示になっているものも多くあります。砂糖不使用と書いてあるものはほとんどがそれです。カロリーが気になったり、素材の本来の甘みを味わいたい人などはこちらを手にすることが多いのではないでしょうか。
スプレッドの種類はこんなにたくさんある
ジャムのような果実系から、マーガリンやバターなどもそうですし、蜂蜜、さらにナッツ類由来のピーナッツバターやチョコスプレッド、樹液由来のメープルシロップ、メープルバター、肉に由来するパテ、リエットといったもの、酵母エキス由来のマーマイトやベジマイトなども分類上はスプレッドにあたります。トーストやクラッカーなどに薄く塗って食べるものはすべてスプレッドということになるので、様々なものがスプレッドと言ってもいいことになります。結局、カテゴリーの種類としてはとても広義にわたるため、スプレッドって何?となりそうですが、一般的には、ナッツ由来のピーナッツバターや果実をいれたフルーツバターの類やさらに砂糖不使用のフルーツスプレッド、マーマイトなどを主にスプレッドと呼んでいるようです。
スプレッドの歴史とは?
スプレッドという呼び方が一般的になったのは、マーガリンが生み出され、さらにマーガリン風の製品がたくさん生み出されたあたりからになります。
そもそもマーガリンはナポレオンがバターに替わるものを求めていたところから始まります。当時、牛乳が高騰していたために、その代替としてアイデアを求めており、フランスの科学者が発明しました。植物油脂を入れ、硬化できることを発見したことにより、バターに似たマーガリンができたのです。この発明は瞬く間に広がっていき、日本に入ってきたのは明治の中頃、マーガリンの発明からさほど時間が経たずに入ってきており、人造バターなんていう呼び方もされていたようです。そして高度経済時期には需要が大きく膨らんでいったのです。ただ近年、この油脂の硬化をする際に血中の善玉コレステロールの量が少なくなり悪玉が増えることで、血管に対して良くないと言う研究が発表され、問題も多く明らかになりました。
バターからマーガリンが食卓で優勢になった1980年代には脂肪の摂取しすぎで肥満や心臓病の増加が指摘されるようになっていました。さらにアメリカのFDAはマーガリン製品に対して健康の観点から成分の定義を厳しくしたため、マーガリンから派生した様々なマーガリン風の製品はマーガリンを名乗れず、スプレッドという呼び方が一般的に使われるようになっていったのです。