ジャムって何?
朝ごはんはパン派の人が増えているので、パンに塗ったりヨーグルトに入れたりするためにジャムを常備している方は多いのではないでしょうか。ジャムとは、果物や野菜、花びらといったものに砂糖やハチミツを加えてとろっとするまで加熱したものです。イチゴやブルーベリーといった果物のジャムを思い浮かべる方が多いと思いますが、トマトやカボチャのジャムもあれば、バラの花びらのジャムも存在します。
りんごやオレンジといった果物にはペクチンが多く含まれていますが、このペクチンに糖と酸が加えられるととろっとしたセリー状に変化します。しかし、イチゴや野菜、花びらといったものにはあまりペクチンが含まれていないので、ジャム作りの際には砂糖だけでなく酸を含むレモン汁が欠かせません。
どうしてジャムは作られたの?
もともとジャムは保存食として作られました。水分を多く含む果物はカビが生えやすいので、すぐに腐ってしまいます。購入したイチゴをすぐ食べずにいて、2日後に見たらカビが生えて食べられなくなってしまった、なんてことがよくあるのではないでしょうか。しかし、ジャムにすると砂糖を加えて加熱することによって保存性に優れた食品へと変化するため、大量に収穫できた果物を腐らせることなくシーズンオフまで楽しめるようになったのです。密閉できる瓶に入れれば、さらにジャムの保存性は高まります。
プレザーブスタイルのジャムって何?
最近人気が高まっているのが「プレザーブスタイルのジャム」です。プレザーブスタイルのジャムとは、果物の原型を残してあるジャムのことをいいます。これまで多くのジャムは果物の原型がなくなっていましたが、最近では果物の原型を保ったままジャムにしたものが人気となって生産量が増えてきました。
なぜプレザーブスタイルのジャムが人気を集めているかというとその理由は、2つあります。まず1つ目は、形が残った果物がゴロゴロと入っていて満足度が高いからです。プレザーブスタイルのジャムの方が果物を食べているという実感を楽しめます。
2つ目は、プレザーブスタイルのジャムの方が一般的なジャムと比べて糖度が低いからです。健康志向な方が増える中、ジャムに含まれる糖分の多さに驚く方は少なくありません。プレザーブスタイルのジャムは砂糖よりも果物を多く使用しているため、健康志向な方に受け入れられているのです。
ジャムの糖度は国によってそれぞれ
ジャムと呼ばれるためには、糖度に関するルールがあります。日本では糖度が40%以上のものでなければジャムと呼ぶことはできません。糖度40%というとかなり甘い印象がするかもしれませんが、アメリカやヨーロッパと比較すると低い糖度に設定されています。アメリカでは糖度65%以上、ヨーロッパでは糖度60%以上となっているので、食べ比べてみると日本のジャムは日本人好みの控えめな甘さになっていることが分かります。