ジャムって何?ジャムの定義
ジャムって何?と聞かれると、「果物を甘く煮たもの」ではないのかと思いがちです。しかし、ジャムには果物だけでなく野菜や花を甘く煮たものもあります。ジャムとは、果物や野菜、花弁などを砂糖やはちみつと加熱したものを言います。
ジャムの素材になるものには「ペクチン」というものが含まれています。ペクチンは酸と甘い糖類が作用するとゼリーのように固まる性質を持ちます。果物などにはもともとペクチンが含まれているのですが、その量が少ない場合はペクチンを補うか、ゲル化剤を使うことがあります。ジャムはもともと保存食として作られたもので、今から一万年前くらいにはすでにジャムの原型ができていたと言われています。
ジャムの定義は、果実等を砂糖やはちみつ、または糖アルコールと一緒に加熱してゼリー状に変化させたものであるとしています。ここに酒類やかんきつ類の果汁、そしてゲル化剤、酸味料、香料などを加えたものがジャムだと言えるのです。
ジャムというと砂糖たっぷりで甘いイメージがありますが、糖度の基準があります。日本では糖度40%以上、ヨーロッパだと糖度60%以上、そしてアメリカでは糖度65%以上のものがジャムと言われています。こうして見ると、外国のジャムはかなり甘いものになっています。最近の日本では甘さ控えめのさっぱりしたジャムが好まれているので、糖度が低いものが人気です。糖度が基準以下のものはジャムと記載できないため、「フルーツスプレッド」というように、「スプレッド」と表示しています。
ジャムって何?ジャムの分類
ジャムは3種類に分類されます。それが、ジャムとマーマレード、そしてゼリーです。マーマレードというのは柑橘類を使用したもので、果肉だけでなく果皮も使っています。爽やかな香りとやや甘酸っぱい味、そして果皮が入っているためほろ苦さもあるのが特徴です。ゼリーは果物や野菜を使いますが、果肉そのものでなく、果汁が使われます。果汁のみで作られるため、水分が多くてあっさりした味になります。そして、ジャムはマーマレードとゼリー以外のもの全てになります。果物や野菜、花びらなどを砂糖やはちみつで煮たものという条件をクリアすればジャムと言えるので、果物だけでなく野菜や花などのジャムも存在するのです。
最近、ちょっとおしゃれなお店に並ぶジャムに、コンフィチュールと表示されているものがありますが、これは何?ジャムとは別の物?と思う人もいるでしょう。コンフィチュールとはフランス語で「ジャム」のことを指します。フランスではコンフィチュールは糖度55%以上のものと決められているのですが、日本では「コンフィチュール」の定義はありません。日本で「ジャム」を「コンフィチュール」として販売しても問題はありませんし、日本ではジャムとコンフィチュールは同じものであるという認識で良いでしょう。ただ、日本で販売されているコンフィチュールは、ジャムよりも甘さ控えめでさらりとしたものが多いようです。