ジャムにして栄養をとる意味を知ればもっと食べたくなる!

1. ジャムに含まれる栄養素

●炭水化物
糖質と食物繊維に分けられる炭水化物ですが、糖質は脂肪やタンパク質よりも先にエネルギー源として消費されます。また、ジャムに含まれるペクチンという食物繊維は、果物や野菜に含まれており、ジャムのドロッとした形状はこのペクチンの特性なのです。

このペクチンには、コレステロール値を下げたり、血糖値の上昇を抑えたり、便秘や下痢の解消、疲労回復効果が期待できます。さらに最近の研究では、小腸の絨毛を伸ばす働きもある事がわかり、健康増進に役立つ働きをする栄養素とも言われています。

●ポリフェノール
果物がもつポリフェノールは、熱に強いので加熱してもその効果が持続すると言われています。例えば、イチゴやブルーベリーに含まれるアントシアニンは、眼精疲労や視力改善に効き目があると言われています。マーマレードにはβクリプトキサンチンという種類が含まれており、免疫力を高めたり、血流改善などの効果があります。ポリフェノールには、抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の予防効果もあります。

2.ジャムにする事で増える栄養素

フルーツでジャムを作る際には、メラノイジンという成分が発生します。これは、コーヒーや炒めた玉ねぎなどにも含まれる栄養素で、強い抗酸化作用を持っています。

メラノイジンには、コレステロール値を下げたり、がん予防の効果もあります。また、メラノイジンには、血糖値の急な上昇を抑える効果もあり、糖尿病予防にも効果的と言われています。ただし、メラノイジンは過剰に摂取するとメイラード化という現象を引き起こし、コラーゲンを分解し、肌荒れの原因にもなり兼ねないので、ジャムの食べ過ぎには注意が必要です。

3. ジャムにして栄養をとる意味

体調不良で食欲がない時や、病気療養中で食事の量をあまり食べられない時、パンにイチゴジャムを一塗りするだけで、ビタミンCや鉄分、糖質を手軽に摂る事が出来ます。果物に含まれる果糖はエネルギー源にもなりますので、倦怠感がある時などに少し舐めるだけでも力が沸いてくるでしょう。さらにそこにピーナッツバターを塗れば、タンパク質や脂質まで一緒に摂る事が出来ます。

ジャムというと、フルーツジャムばかりをイメージしがちですが、現在では「野菜ジャム」もたくさんの種類が作られています。野菜ジャムの魅力はたくさんあり、フルーツジャムよりも糖分を抑えられる事や、野菜の栄養を手軽に摂れる事、保存性が高まる、ペースト状なので幅広い年代の方が食べやすくなる事、食べ方のレパートリーが増える事が挙げられます。

フルーツや野菜をたくさん食べられない時でも、ジャムであればぎゅっと凝縮されていますので、少しの量でも生で食べるよりも多くの栄養を摂る事が出来ます。また、柑橘類や野菜のジャムであれば、栄養価の高い皮の部分まで一緒に食べる事が出来ます。ジャムは万能な食品なのです。このように、ジャムにして栄養をとる意味はたくさんある事がわかります。