美味しいジャムにして栄養をとる意味

ジャムにして栄養をとる意味があるか
くだものに熱を加えて加工することで栄養素が壊れてしまうのではないかと思われがちですが、ジャムにして栄養をとる意味はあります。確かに、ビタミンCや葉酸はなくなってしまいますが、加工しても生で食するのと変わらず、壊れない栄養素もあります。

加工することで得られる栄養素
それは、食物繊維の一種であるペクチンです。ペクチンはあらゆる野菜やくだものに含まれていて、ジャムやスプレッドを作る際に有効です。糖類と合わせて加熱することで、ゲル化=固まる性質を持っています。また、ペクチンには腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。さらに、血清コレステロールを低下させ、血糖値の上昇を抑える効果があります。

同じようにジャムにして効果が期待できるのは、ジャムに加工する段階でアミノ酸と糖質が結合して生まれる「メラノイジン」という栄養素です。このメラノイジンは、発酵食品などにも含まれる成分で、強い抗酸化作用をもっています。ビタミンやミネラルの吸収を良くし、コレステロール値低下、糖尿病やガンの予防にも期待できるのです。

他に、材料となるくだものにはポリフェノールが豊富です。ポリフェノールも加工しても変化がない栄養素で、ポリフェノールは活性酸素を除去する働きがありますから、アンチエイジング効果が期待できます。加熱することで効果が出て、生活習慣病の予防にもなるので、生でくだものを摂るのはなかなか面倒という人には特に、ジャムにして栄養をとる意味が出てきます。

くだものの栄養素もしっかり吸収
ジャムのメインになるくだものによっても、摂取できる栄養素が変わってきます。イチゴジャムには炭水化物が含まれているので、脳に必要な炭水化物の糖分が摂取できます。生命に必要な三大栄養素でもあるので、適度に摂取できると良いでしょう。ブルーベリーにはアントシアニンが含まれているので、視力回復や目の組織の酸化防止にも効果を期待できます。

マーマレードには、果皮が含まれています。外皮には脂肪分解効果があります。薄皮にはビタミンPが多く含まれており、毛細血管を頑丈にして、血流の改善やビタミンCの吸収を助ける効果があります。また、コレステロールを低下する効果もあるので、肥満対策になります。

ジャムとダイエット
ジャムの食べ方によってはダイエット効果も期待できます。ペクチンは水溶性植物繊維です。乳酸菌や善玉菌と一緒に食べると、ペクチンとの相乗効果で、単体で摂取するよりも整腸作用が高まります。下痢や便秘の解消につながり、デトックス効果を促します。

ダイエットを気にかけるなら、パンに塗るときにバターやマーガリンと一緒に塗るのはNGです。油脂と砂糖を一緒に摂取すると、個々で摂取したときよりも太りやすくなってしまいます。また、パンの種類をライ麦パンや黒パンなどに変えて食べてもいいでしょう。朝食に効率良くジャムを摂取することで、毎日の健康に貢献します。ジャムにして栄養をとる意味が出てくるのです。