ジャムにして栄養をとる意味を考えよう

1,ジャムにして栄養をとる意味ってあるの?
ジャムにして栄養をとる意味にはどのようなものがあるのでしょうか。まず、糖質として、脳のエネルギー源になることが挙げられます。朝、時間がない時でも、食パンに塗ってしっかり糖分を補給することで、一日のエネルギーへと変わり、頭も働きます。ジャムはカロリーが高いため、米食より太るイメージがありますが、実は違うのです。ご飯一杯150gで240kcalですが、食パン6枚切り1枚160kcal前後にイチゴジャムカロリーハーフ一食分約20kcalを塗るとなんと約180kcalとなります。このことから、パンにジャムを塗ることがそのまま太ることとつながらないことがわかります。

2,どんな栄養が入っているか
元々、果実に含まれる食物繊維やポリフェノールは、ジャムに加工してもその量にどちらも変化はみられません。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、病気の活性酸素から身を守る働きがあります。また、色の濃い植物の実(皮や種)に多量に含まれており、ジャムにすることで積極的にポリフェノールを摂取できます。ポリフェノールと「メラノイジン」を合わせることでさらなる作用が期待できるでしょう。そのメラノイジンとは、ジャムを作る際など食べ物に熱することで生まれる成分で、ポリフェノール同様、強力な抗酸化作用を持っています。これは、アミノ酸と糖質が結合したときにつくられる「風味物質」です。味噌やコーヒーのほか、ビールや炒めたあとの玉ねぎなどにも含まれる成分なのです。メライノジンは糖を消化したり、吸収したりするのを落ち着かせ、食後の血糖値の上昇を抑える作用やインスリンの分泌を促す働きがあり、細胞を若々しく保つ効果もあると言われています。コレステロールの低下や、糖尿病・がんの予防としても期待されています。このポリフェノールとメラノイジン、2つの抗酸化作用により、活性酸素を抑え、動脈硬化などの生活習慣病を防いでくれるでしょう。

3,食べ方で変わるの?
食べ方によって、さらに相乗効果が見られることもあります。それは、ヨーグルトとジャムを一緒に摂取することです。味としての相性も良く、多くの人が好む食べ方ですが、無糖ヨーグルトを用いると、ジャムに含まれている水溶性のペクチンが大腸の中で善玉菌のエサになり、大腸の働きを抑えてくれます。ヨーグルト自体も乳酸菌や善玉菌を増やす効果があるため、整腸作用が相乗するのです。また、果物の中でもビタミンCが最も含まれているのが、いちごです。ジャムとしてよく好まれている果物の一つですが、いちごに含まれるビタミンCには皮膚や血管の老化を防ぐことのできる抗菌作用があります。私たちが受けやすいストレスやかかりやすい風邪などに対する抵抗力を強める働きもあります。さらに、中くらいの大きさのいちごが約13粒あれば1日に接種したいビタミンCを取り入れられるので、ビタミンCをしっかり摂りたいと考えている方にはピッタリの食材です。いちごの他にも、ヨーグルトもジャムも手軽に食べることのできる食品ですので、より健康を意識するならぜひ一緒に食べてみてはいかがでしょうか。

4,ジャムで手軽に栄養をとろう
このように、ジャムとして栄養をとる意味は非常にあると言えます。パンやヨーグルトを美味しく食べるためのものと思いがちなジャムですが、栄養が豊富で、食べ方によってはより体に良い効果が期待できます。今回のことを機にジャムへの見方を変えてみるのも良いでしょう。